採血用穿刺器具使い回しによる感染の記事から
- 2008/05/26 20:41
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毎日新聞記事から
『島根県益田市の診療所「おちハートクリニック」(越智弘院長)が、糖尿病患者から微量採血するための医療器具の針を患者37人に使い回ししていたことが分かった。県が21日、発表した。因果関係は不明だが、うち1人がB型肝炎ウイルスを持っていた。県は同クリニックを行政指導するとともに、今月中にも立ち入り検査する。
県医療対策課によると、この器具はドイツ製で、血糖値測定のために指先などに針を刺して採血する。厚生労働省は感染予防の観点から「複数の患者に使用しないよう特段の注意をはらうこと」などと通知している。
クリニックは今年3月28日から使用を始めたが、針は使用する度に自動交換されると誤解。4月30日に気づき、保健所に連絡したという。』
皆さんのところでは血糖測定採血に使う器具はどんなものをを使用していますか?
当院では「ジェントレット」という器具を使っています。
ペンタイプで、針は単回仕様のものですが、ホルダーは一緒です。
うちは針をキチンと交換しているから大丈夫と思ってみていた記事なんですが、
厚生労働省が出した注意喚起では以下のように書いてありました。
『採血用穿刺器具とは、血糖値の測定等における微量採血を目的とする穿刺針を装着するために用いる器具であり、本器具には器具全体がディスポーザブルタイプであるもの、針の周辺部分がディスポーザブルタイプであるもの及び針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないものの3種類がある。
このうち、針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないものについて英国医薬品庁は、昨年11月、英国の介護施設におけるB型肝炎の発生(2名死亡)との関係が疑われる旨発表するとともに、ヘルスケア・ワーカー(医療従事者)及びケア・ワーカー(介護従事者)は針の周辺部分がディスポーザブルタイプであるもの又は器具全体がディスポーザブルタイプであるものを用いるべき旨等の注意喚起を行ったところである。
また、カナダ保健省も、本年1月、同様の注意喚起を行った。
わが国においては、針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないもの(以下「この器具」という。)については、既に、添付文書の禁忌・禁止の項、警告の項等において「他の人と共用しないこと」等と記載し、注意喚起を図っている。また、この器具によると疑われる感染事例は国内では未だ報告されていない。しかしながら、この器具の安全使用に万全を期すため、予防的措置として、下記の措置講ずることとしたので、貴管下関係製造販売業者に対し添付文書の改訂等の指導を行うとともに、貴管下の医療機関等への注意喚起を図られるようお願いする。』
原文は医薬品医療機器情報提供ホームページと検索してください。
注意喚起では針周囲がディスポーザブルでないものの一覧表が載っていました。うちで使っている機種は載っていませんでしたが、見る限りタイプ的には似ているなと思いました。
今のところ院内の動きはありませんが、(当院は大丈夫と思っているから・・・)ホルダー先端は複数の患者さんに触れているので疑問です。
もし同じ機種を使用している病院の方がいましたら、どのようにしているか教えてください。

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