不安になっている受験生さんへ
- 2014/02/18 23:52
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毎年のように「受験番号を書き間違ったかも」という心配の書き込みを見ますので,国家試験のマークシートの扱いがどうなっているのか,書き込みます。
マークシートの回答用紙に受験番号をマークするほかに,氏名や受験番号を記載する方式になっているのは,主に以下の理由です。
(1) 不正受験の防止・・・替え玉入試をした場合は,氏名の筆跡等で本人を特定できます。また,氏名を自署した答案用紙は「有印私文書」(自署すれば印鑑が押されていなくても有印文書です。)となり,答案用紙に他人の氏名を記載して提出した者は有印私文書偽造罪・同行使罪に問われることになります。
(2) 提出者の特定・・・受験番号11番の人がマークシートに間違って1番と記載した場合には,受験番号1番の答案が2枚存在します。そのため,受験番号1番の人が提出した答案用紙はどちらかを特定する必要が生じます。そのため,氏名を記載させています。
(3) 受験者の救済・・・受験番号などを書き間違えた方が機械による採点で一律0点となったのでは,これまでの努力が無駄となり,受験生に不利益が大きいという価値判断の下,受験番号などの記載で答案を特定できる場合には,番号を書き間違った答案を個別に救済しています。
このように,マークシートに氏名・受験番号・誕生日などの情報を記載させているのは,救済の意味があるんです。
大学入試センター試験では,受験番号の記載ミスを救済していたことを公表しています。
また,情報公開制度の下,司法試験や公認会計士試験でも,受験番号を間違っただけでは0点とする扱いはしていないことが明らかになっています(司法試験ではマークシートの鉛筆が薄くて機械が読み取らない場合には,職員が個別に肉眼で判読していることを情報公開で明らかにしています。)。
看護師国家試験は,受験者を振るい落とす試験ではなく,基本的知識を有する者に資格を付与する試験です。そのため,司法試験や公認会計士試験などと比べて合格率が格段に高いものです。
司法試験や公認会計士試験ですら救済措置があるのですから,看護師試験でも同様又は類似の措置があることは当然の前提とされていると思われます。
以上のとおりですから,受験番号のマークミスなどをしてしまったのではないかと心配している方は,あまり落胆したり,胃を痛めたりすることはないと思います。
受験番号のマークミスで不合格になることはないと思って,合格発表日までを過ごしてください。
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本当に終了しますか。