延命治療について家族に説明するには?
- 2014/11/02 14:15
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とある医療法人が運営している老健に勤務しています。
一応入所期間は原則3か月から半年までとなっていますが、実際は1~2年以上入所されている方はザラですし、一旦、関連病院に入院したり在宅に戻って、直ぐに再入所してきてそのまま~という方も多数居ます。
さて、ここからが本題です。
新規・再入所どちらの場合でも、入所者の家族・身元引受人の方に、施設長と看護師長or看護主任が施設の方針や施設の在り方、今後の方向性などを説明したり家族の意向を聞きますが、ここで必ず入所中に体調が悪化したり、治療の必要性があった場合にどうするかを聞き、文書に残します。当然、その場で決めて貰う場合もあれば、持ち帰って貰い、じっくり家族で相談して署名・捺印をしてきて貰う場合もあります。
その中で、
「施設は医療機関では無いので、治療が必要になった場合には医療機関に搬送する場合があります。ご家族の意向によっては、医療機関に搬送はせず、このままこの施設で自然にという事も致します」
という説明を行います。具体的には、延命治療をするかどうかを家族に確認するのですが、100人居たとして、延命治療を希望するとハッキリ仰る方は1%居るかどうかです。
後の99%は「延命は希望しません。歳も歳なので、自然にお任せします」と仰います。
ただ、その後に「具合が悪くなったとしても酸素と点滴くらいはしてくれるんですよね?」「食事が摂れなくなっても点滴はしてくれますよね?」「人工呼吸器や胃瘻までするのは可哀そうだけど、そこまで行かなくても可能な限りの事はやってくれるんですよね?」と続いてきます。
勿論、施設の特徴として、治療行為は臨時応急処置的にしか出来ない事、継続的な医療が必要になれば関連法人へ搬送する可能性がある事があるので、当然酸素・点滴を毎日施行しなければいけない状態になるならば転院させる事があるという事も説明します。
また、その時に施設が満床になっている場合には、退院したとしても受け入れられない場合がある事を説明するのですが、
「え、じゃあお爺ちゃんorお婆ちゃんは何もしてもらえないで死んじゃうの?」「お医者さんや看護師さんも居るのにどうして?」となります。
私たちの思う「延命」と、ご家族の思う「延命」は違うとは思ってはいますが、やはり世間一般の考えでは、人工呼吸器や胃瘻は「延命」だけど、それ以外は「延命」にはならないと思うものなのでしょうかね?
ご家族の中では「病院は直ぐに出されるけど、施設ならばずっと居られる。しかも医師・看護師が居るから安心!」と思われるのでしょうか。
「自然」に任せるならば、酸素も点滴もしないのが「自然」だと思うし、経口摂取が出来なくなれば「お迎え」が来るのが「自然」だと思うのですが…。
まとまりのない文章になってしまいスイマセン。

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本当に終了しますか。