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105回国家試験がなぜ難しいか?

  • 2016/02/20 13:12
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都内の総合病院の集中治療室、透析室、放射線科で約12年看護師をしてきたものです。現在、キャリアアップを考えており、クリティカルケア分野の専門看護師か特定看護師の研修を受けようと思っています。

なぜ、特定看護師なんて医師と看護師の中間みたいな看護師が国から求められているのでしょう?皆さんもご存じだとは思いますが、2025年は団塊の世代がすべて後期高齢者になる年です。あと9年しかありません。

さらに少子化。医師不足、看護師不足、介護分野での人材不足。深刻な状態です。

下手をすると日本がつぶれるかもしれない、厚生労働省の役人の考えです。

「医師不足をとにかく解消したい、けど医師の特権は確保したい」

日本医師会は自民党、つまり政権与党の支持母体です。そのため自民は日本医師会にとって、都合のよい法案を通します。ここまで前置きです。

特定看護師は簡単に言うと、これから病院からあふれた在宅高齢者を、ほぼ自己判断で特定の医療行為ができる看護師のことです。特定看護師は昨年10月から研修が始まっています。つまり、看護師により高度なアセスメント能力、医療行為も含めた実践能力が求められています。

加えて、看護の現場の高度化です。現在は人工呼吸器や心電図はもちろんのこと、さまざまなME機器、医療機器を扱う、技師やMRの人たちと一緒に検査や看護を行うことが当然となっています。

そこでME機器は技師にお任せ、検査の時の器具や例えば、ペースメーカーのチェックはMRにお任せ…とはいかない状態なのです。看護師も一緒に常に動作が正常であるか、なぜいまこの患者様の人工呼吸器のモードはこれなのか、そもそも医師が設定したモードで患者様は安楽な状態なのか?

つまり、現場でもとめられているのは、もはやいままでの枠での看護師ではなく、研修医や麻酔科(ここではオールマイティにこなせるという意味です)的レベルが求められているのです。

厚生労働省は、特定看護師を「2025年までに10万人創出する」と、現場のこと本当にわかっていない役人は言っています。上記のことは厚生労働省のHPのリーフレットに書いてあります。

いまでも、医師のいうことをただ聞いているだけの看護師もいます。ですが現場で求められる看護師のレベルは格段に上がります。上がらないと医療が崩壊するんです。

国家試験が難しくなる理由は、ほかにもあるでしょう。おそらく、近年の医療事故による訴訟が多いことや訴訟までいかないにしろアクシデントの増加、国内外の感染症流行による院内感染管理など数えればきりがありません。

2016年度の看護師国家試験はまだ出回っていませんので、今までの国家試験と比較はできませんが、来年度や再来年度も簡単になることはないでしょう。むしろ難しくなる方向かもしれないです。

それくらいの覚悟をもって国家試験に向かわないと、来年度、また悔しい思いをしてしまうかもしれません。ぜひ、今年悔しい思いをするかもしれない方や来年度、再来年度、試験を受けられる方の何らかの参考になればと思い、長文ですが書かせていただきました。

読んでいただいてありがとうございました‼

さん

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