1. トップ
  2. しゃべる
  3. 看護・ケア
  4. 妄想性障害のある患者さんの関わりについて

妄想性障害のある患者さんの関わりについて

  • 2016/12/13 20:46
  • 1,880アクセス
  • 10コメント

 精神疾患を持つ方の訪問看護を行っています。物盗られ妄想を持つ利用者さんの関わり方について行き詰ってしまったので、経験者のアドバイスをいただきたく投稿しました。

 Sさん(70)に子どもはいなく、夫を亡くし、一人暮らしとなってから病気が発症しました。自分が留守にしている間、誰かが家に入ってきて、色々な物を持って行くので物がなくなる。それだけでなく、箪笥や食器棚、テーブル、TV、その他諸々が取り換えられている、と毎日訴えているのです。もちろん、普通に考えて泥棒が新しい食器棚やテーブルを盗って行った代わりに、違うものを置いていくなんてあり得ません。しかし、この人は病気からその事を本気で考え、何としても泥棒を捕まえたい、と訴えています。

 家に泥棒が入らないために鍵を沢山つけ、泥棒に入られたと思う度に鍵を交換し、防犯カメラも備え、探偵まで雇った事もありました。警察にも被害届を出しています。しかし、空想の泥棒のため、手掛かりなどあるハズもありません。使った金額は数百万になると思われます。

 私たち訪問看護での目的は、その人が訪問看護の時くらいは違う事を考えられるよう気を紛らわせ、楽しいひとときを過ごせるように支援する事でした。

 今回の訪問時、とうとうその人の感情は爆発し、涙ながらに「私はここ数年毎日泥棒に色々な物を盗られ、怖くて悔しい思いをし続けてきました。あなたたちが自分が同じ目に遭ったとしたら、どう思うか考えた事ありますか?ただ話を聴くだけなら何の解決にもなりません。私が話しても何の解決にもならないなら、話したって意味がありません。どうやったらこの問題を解決できるのか、犯人を捕まえられるのか、一緒に考えて下さい」と心の内を曝け出しました。

 私たちの目的である、訪問時だけでも違う事で気を紛らわすと言う事は、本人にとって喜びでも何でもないと言う事でした。仮に訪問の際に笑い合ったとしても、その人の心の内は沈んだままでしょう。

 早速職場にに戻り、カンファレンスを開いたのですが・・・

 結局アドバイスとしては、根本的な問題は解決しないのだから、話の流れで違う話に持って行くスタンスは変えず、本人の訴えを傾聴し、共感する事だと。

 ありきたりなアドバイスに解決の糸口は見出せていません。似たような症例を経験した方、どのような対応をされたのか是非お聞かせ下さい。

長文失礼しました。

モントさん

このトピックには

10のコメントがあります

会員登録(無料)すると

コメントをお読みいただけます